AI VS 教科書が読めない子供たち
AIに仕事が奪われる。
某経済雑誌にもAIにとって代わる職業に自分の職業が入って危機感を覚えた人もいると思います。
ここ数年でAIというものが台頭してきて、そもそもAIってなんなんだろうかということも知らず、流行語のように気軽に使ってしまっているのではないかと思います。
この本は東大入試に挑戦しているAIである東ロボ君の研究からこれからの社会に必要とされる人材について言及しています。
もちろん私もAIについては知りません。難しいことはわかりませんので、この本の内容に自分の意見も入れて簡単にまとめてみたいと思います。
AIは戦後まもなくから存在をしていて、研究者がいろんな仮説と検証を繰り返してきました。AIが人にとって代わる存在になるという仮説は当時からたてられていましたが、当時から「教師データ」というものを覚えさせるディープランニングというのが主流でした。つまり、いろんなデータを覚えさせることによりAIというものは作られていくのです。
しかし、AIはたくさんのビッグデータを処理できても、その意味を理解できないというのが研究者達がぶち当たる壁だったそうです。わかりやすく言うと人間社会の常識という概念をAIは理解できないということです。
岡田と岡山に行ってきた。
広島と岡山に行ってきた。
この違いがなかなかAIにとっては判断がつかないそうです。
このような点からAIが自ら考えて自らを発展させるシンギュラリティは起こらないと筆者は言っていて(仮にそれが可能ならばAIは人にとって代わる存在になるということ)、前述した例のように言葉の意味を読み解ける力、読解力が人とAIを分けるポイントになるそうです。
しかし将棋の電脳戦があるように、AIはルールが決められた世界の中ではディープランニングを駆使して力を発揮するそうです。AIロボ君が人材にとって代わるというのは世間が大きくとらえすぎている面もあるということです。
AIにも人にも得手不得手があって、「そのうちAIが自分の仕事をやるようになる」というのは行き過ぎた勘違いなのです。ただ、決められたルールの世界ではAIがとって代わろうとしているのが現状なんだと思います。そうすることがコストやストレスの溜まる労力の削減につながるという利点もありますから。
私はこの本を読んで、AIと人の未来が暗いものではないと思いました。これから求められるのはAIとうまく付き合える人材であるということ。AIにはできない柔軟さを持つこと。このことが悪いようには聞こえません。
現に臨床検査技師の世界は機械化の流れの中で上手く残っています。機械が出した結果を引き出して、臨床につなげるのは人がすることで、多職種連携や臨床で活躍する検査技師が注目されてきているのもうなずけます。(欲を言ったら``技師``ではなくなる?)
より人が人らしく働ける世の中になっていくなんていったら綺麗事でしょうか。
ただ、現状として、若者の読解力が低下しているというのは現在の調査でわかっているそうです。
筆者は中学生が中学の国語の教科書をしっかり読める事と言っています。
それはスマホばかり見ていたり、読書量とは関係ないそうです。
きっかけがあれば何歳でも読解力は養えると筆者は言っています。
こういうことをいったら異性を傷つけてしまうとか、もっとわかりやすく人に伝えるためにはとか、笑いのポイントとか。自分なりに経験してみたり、それをもとに相手に不快にさせない言い方を考えてみたり。
日常でできることはあると思います。
過去や未来を憂いてネガティブや卑屈になることではないのだと。
読み解く力。問題を見つけて解決策を考える力。
簡単なようでそれがなかなか難しい人が多いのが現代であって、AIによってその大切さが問われているのが未来なんだと。
私自身も国語が苦手な身であったたためか、すごく納得してしまいました。
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