心の中にいる魔王
世界は期待に溢れていた。
右も左もわからずに、ワクワクしながら毎日を過ごしていた。
時間が経っていくにつれ、何かに支配されている事に恐怖を感じた。
自由を求めて。力をつけようとした。
いつからかその力を過信してしまった。
ボロボロの装備とめちゃくちゃなステイタスで。何かに挑んだ。結果は…惨敗だった。
浅はかでも努力は少しは認められたのか。
希望に溢れた世界を少し手に入れた。
仮にそれが世界の半分だとしたら…残りの半分は自信を無くして不安に染まった闇の世界なのかもしれない。
何かに支配された世界。
あっちに行くと災いが起きる。
だから見て見ぬふりをしていた。
しかし、自分のいる半分の世界が闇に覆われた時。
もう半分の世界へ逃げ込んだ。
そこを支配している何かに挑んだ。結果は…。
負けたようで勝った気もする。
教会で目覚めた時。所持金は無くなっていても、どちらの世界も知っていた。
まだまだ世界は知らない事だらけだ。
どこかの洞窟を抜けた先に伝説の武器があるかもしれない。
一緒に旅する仲間に出会うかもしれない。
…本当は世界を支配してる何かなんていないのかもしれない。
だから、ぼうけんをつづける。ゴールなんて決めない。
ぼうけんで出会ったり、見つけたものが。いつしか伝説になるように。
この小さな世界に希望の光を灯していけたらと。
そんな事を思う。
神父「まだ、ぼうけんをつづけるか?」
→はい
いいえ
神父「行くがよい。」