震災の記憶
今日は2020年という節目の年で、東日本大震災から9年目。
毎年、聞き飽きたようにあれから何年なんて聞いていたけれど、なんだか雰囲気が違うように感じます。
昨今の新型コロナウィルスもあってなのか、社会へ影響を与える脅威を感じているのかもしれません。
震災が起こった当時、私は社会人のとして1年目が終わる頃でした。
仕事場の上司との人間関係がギクシャクしている中、仕事に行きたくない気持ちを押し殺しながら毎日を過ごしていました。
上司とも顔を合わせたくないなと鬱々としていて、冗談まじりに「地震でも起こって仕事が休みにならないか・・」なんて思っていた頃でした。
ちょうどその1週間前はニュージーランドでも地震があって、日本人留学生が犠牲になったというニュースもありました。多分、3.11の前に関東に地震があったと思いました。
虫の知らせだったのかもしれません。
2011年3月11日(金)
ちょうど昼休みが終わって仕事に戻ったところでした。
あれ地震・・?
そう感じたとたんに、目の前の視界が乱れました。
とっさに防災用のヘルメットを上司に渡して、机の下に潜りました。
揺れが収まって、上司とともに建物の1階に避難して全職員が集合となりました。その時に2回目の余震が来て「あー、これで建物が崩れたら死ぬのかなぁ」と本気で思いました。
なんだかその時の様子を今でもはっきり覚えています。
私は被災地にいたわけではありませんし、家族や友人との悲しいお別れがあったわけでもありません。
この震災というものが、人生の分岐点の中で起こったものだという事。
震災を境に私の社会人としての時間が流れています。
あの日から時間が変わってしまったし、その中で私は大人の青春を過ごしました。
今年は社会人として10年目。
あの日から何か変わったのだろうか?と考え込んでしまいますね。
時間はあっという間に流れてしまうんだなって。
なんとか私鉄が動くから鈍行で半日かけて電車に揺られた事。車内に差し込む日の光が地味に暑くて、直に当たってぐったりしているおっちゃんが辛そうに見えて、窓のカーテンを下ろした事。実家のテレビで津波の映像を見たこととか。
あっという間に震災のことは忘れて、お酒の席で笑っていたこととか。
昨日のことのようで、かなり前のことなんだなって。
本当になんか変わったのかな。
どうしても社会が自粛ムードなのと、震災が起こった年が重なってしまって。
上手くは言えないけれど、書きたくなったのです。
被災された方々のご冥福をお祈り申し上げます。