NOUTEN QUEST✨

過ぎ去りし時を乗り越えて…

新ヘタレ戦記 ノーテンW(ウイング) 第4部 前編

 第4部OP

徒然モノクローム

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第4部

 

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前回までのあらすじ

人間関係に馴染めず、自らの過ちを悔やんで仕事を辞めるたものの、現実はそう甘くなかった。やはり自分にできることは1つしかないこと気づいたノーテンは、ダメ元で面接に行った職場で、3ヶ月の短期で採用された。しかし採用期間が過ぎようとした時、上司からフルタイムの要望でのパートで働くことなり、新しい生活をはじめたのであった…

 

 

 

時間の流れが変わった。

朝起きて、仕事にいく足が軽かった。やっとこんな日々を送れるようになったんだと嬉しかった。母親のように面倒をみてくれる上司とやさしいママさん先輩。歳の近い放射線技師や看護師、事務員。小さな職場だったがノーテンはそこで自信とささやかなプライドを持って働いていた。

 

 

プライベートも充実した。同期の看護師から知り合いを紹介してもらい初めての彼女ができた。出だしは散々だった東京生活であったが、やっと波に乗ってきたように感じていたのだった。

 

 

唯一、気がかりな事は、まだパート職員であること。実家の親には前の仕事場を辞めずに働いていることにしていたこと。生活費はそれ程余裕はなく、保険料などを一部、滞納してしまったことだった。

 

 

 

「あなたを正職員にしてもらうように上にお願いする!」母親上司はそう言ってくれた。正職員になったらこんな気持ちも晴れるだろうと、ノーテンはそう思っていた。

 

 

穏やかで充実した日々だったと思う。しばらくして、新しい建物への引越しとなり、組織としても新しい体制でスタートする時期に携わることになった。その年の春のこと。上司に食事に誘われた…。

 

 

「あなたを正職員にしたい話なんだけれど…上に掛け合ってみたんだけど、理事長が認めないらしい。期待をさせてしまってごめんなさい!また、言ってみるからね!!本当にごめんなさい…。」

 

 

ノーテンの中で何かが崩れた音がした。そんなことに気づいてもいなかったが、不安がよぎったのは覚えている。それでも口に出せたのは「ここで正職員になりたいです。よろしくお願いします。」だった…。

 

 

新しい体制になってからもフルタイムパートで頑張った。賞与の時期にはまわりのみんなはもらうものもらって余裕の笑顔。正社員よりパートの残業時間が多いと事務長に指摘され、自分は残業代があまり出なくなり(定時で帰らされた)、収入は減った。それでも払うものは払わなければならない。

 

 

登録していた派遣のバイトでは休みを潰してしまうからと、副業を考えた。手にしたばかりのスマホで調べ、ブラウザの一番上に出てきたものに申し込む。季節は梅雨だった。窓の外には灰色の雲がゆっくり流れていた。

 

 

正社員になれないのなら、水面下で就活もした。新たな機体、ノーテンガンダムでアピール。っとはいえ20代にして3回目の就活。なかなか決まらなかった。さすがにやるせない気持ちになったノーテンは、週末、職場の飲み会に誘ってもらった。

 

 

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「実は、俺、正社員で働ける場所を探しているんだ」仲間に打ち明けた。残念に思った人もいたし、理解してくれる人もいた。ノーテンとこれからも一緒に働きたいなぁと笑って話した。話を聞いてもらって少し安心したのか、あぁこのまま頑張ってみようかな…なんてほろ酔いの頭で考えてもいた。

 

 

週が明けて月曜日の朝。いつものように出勤。末っ子の性なのか、どうも周りの人達の様子がいつもと違っていた。なんか距離を置かれている…。考える間もなく、厳しい目つきの母親上司が部屋に入ってきた…。

 

 

 

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後編に続く…