血沈って意味あるの?
血沈の検査の意義って答えられますか?
検査としてはとても古典的なもののように思えます。
1973年にウェスターグレン法の1時間値法を国際標準法と定め、1977年に改定勧告案を出しています。
クエン酸ナトリウムと血液を1:4の比で混和して1時間値を測定することです。
実はEDTA加血も国際標準法とされているそうですが、日本ではウェスターグレン法が主流だそうです。
臨床的に1時間値が意義のあるもので、2時間値は確認的な意味合いだとか。
血沈は簡単に言えば炎症反応の検査ですよね。
しかし、現代ではCRPというとっても便利な検査項目が生化学の分析器にかければ10分程度でガチャガチャポン!と出てしまうから今更1時間もかけて血沈を測定意義なんてあるのかと。
出血時間も意味あんのかと。
有権者達は訴えている訳です(本当かよ)
実際、特異的マーカーの普及により臨床的意義は低下していると本には書いてあります。
あくまでも測定値を総合的に考えて、参考値として捉えても良いと思います。
血沈の意義は以下のものになります。
【血沈亢進】
γグロブリン増加:多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症、肝硬変
赤血球関連:貧血
【血沈遅延】
フィブリノゲン減少:播種性血管内凝固症候群(DIC)、線溶亢進、無フィブリノゲン血症
なんやら漢字と横文字で嫌な感じですよね。
緊急検査士の試験には必ず出ますので、多発性骨髄腫、肝硬変→亢進、DIC→遅延 くらいは覚えておきたいものです。
簡単に炎症などの増加性の疾患は促進
DICなどの消費性の疾患は遅延(血小板も減少)
貧血は例外で促進
としたらなんとなくわからなくもないかもしれない....
グダグダまとめてしまいましたが、検体数が多いと厄介な検査ですね。
TTTやZTTのように保険点数が取れない検査になっていくのかもしれませんね。
参考