なんとなく精度管理が理解できる記事
あけましておでとうございます。
さて新年最初の記事は精度管理のお話。
学校の授業では異世界の話のように感じて苦手意識がある人もいるのではないでしょうか。
しかし、国家試験や緊急検査士の試験にはちょこっと出てきます。
誰かわかりやすく教えてくれよと。そう感じているあなたに。
なんとなくまとめてみたいと思います。
精度管理とは?
まぁ病院ごとに検査値の品質を保つためにやっていると思って良いんではないですかね。
施設ごとで検査値にバラツキがあったら嫌じゃないですか?基準値の設定や管理資料を測定して管理することでうちの検査は問題ないですよと見せてやれる訳です。
病院の外来で検査結果がすぐにでてきてその日に診療ができるのは臨床検査技師がしっかり精度管理をおこなって迅速管理加算などを取っているからなんですね。案外、大切な仕事なんですよ。
精度管理資料とは?
先程、管理資料という言葉がでてきました。プール血清でやっている施設はあるのでしょうか?私も廃棄をする患者血清をろ過して作ったこともあります。今は各業者が販売している管理血清を使うところが多いのかもしれませんね。
プール血清・・測定した患者血清を混ぜ合わせて値をつけたもの
管理血清・・一定の成分濃度が表示されて販売されたもの
厳密には違うのかもしれませんが。自分の中では前者はコスト削減的な意味もあって、昔はよくやっていたのではないでしょうか?
精度管理手法の分類
精度管理には内部精度管理と、外部精度管理があります。
内部精度管理・・病院内で毎日やっているやつ。プール血清や管理資料を測ってチェックしている
①日内誤差変動 ・・・ X-Rs管理図法
②日間誤差の管理・・・xbar-R 管理図 xbar-Rs-R管理図
(アルファベット上に ‾ の入力できません....。xbarと表現してます.....。)
③継続偏り・・・ 累積和管理図法
④患者測定値の偏り・・・正常者平均法
⑤個別データの管理・・・前回値チェック(デルタチェック法)
範囲チェック →極端な異常値チェック
外部精度管理・・日本医師会や日本臨床検査技師会が行う全国規模な精度管理調査。値は表示されていない資料が送られてきて、その測定値を平均して、自分の施設がどれくらいバラツキがあるのかがわかる。コントロールサーベイとも言う。
まとめてしまう
めんどうな話は抜きにします。とくに内部精度管理に①〜④はもう名前だけ覚えてもいいくらい。サクッと調べてなんとなく理解しておけば良いと思います。
⑤に関しては日常で検体検査に携わる人なら覚えておいてほしいと思います。患者の前回値と比較することも立派な精度管理方法ということ。また、基準値越えの値が出た時は、関連する項目が上がっていないかを確認すること(例えば、腎機能:BUNとCr、肝機能AST,ALT,γ-GT,ALP,LD、炎症反応:CRPとWBC.※単独上昇も意義あり)も。つまりは考えて再検査をかけることが大切です。無駄に再検査して患者待たせ得るのもあまり良くないですし、一応再検査するなら報告もして良いと思います(それで値が変わったら怖いですが、ほとんどない!)
フィブリン吸ってて低値になっているもの(TP,ALB,電解質など)は気をつけましょう。低ナトリウム血症と勘違いしてしまうことがあるので、前回値と違ったら再検査はした方が良いと思います(個人談)
以上です。なんとなくわかりましたか?
2019年、本年もよろしくお願いします
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ブログが続くように頑張ります( ^∀^)
参考