NOUTEN QUEST✨

過ぎ去りし時を乗り越えて…

目黒寄生虫館に行ってきました

医療系の学生なら一度は訪れたい場所。


キャー!という彼女にドヤ顔で説明している自分を想像していたあの頃。



「お母さん、今日、東京の目黒に行ってきたんだー♪」



「へーいいわね。目黒雅叙園とか、天空庭園とか、目黒川の桜とか素敵よねー♪」







…そう。目黒寄生虫館に行ってきましたーーー!!!


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学生の時、テスト勉強をしにわざわざ友達の家に行く奴を寄生虫とは言ったもんですが(ごめんなさい)、知る人ぞしる名デートスポット❤️


中はそんなに広くはありませんが、寄生された動物がホルマリン漬けにされた標本や、寄生虫卵のレプリカ、研究の歴史などなどいろいろ学べる施設となっています。



臨床検査技師なら一般検査等の授業で学びますね。


寄生虫による感染症は歴史も深く、強いていうならバイオハザードにもプラーガという寄生虫?が元凶になっていたりと、テスト勉強の奴も含めて、案外、身近に概念は存在しているわけです。


昔、サナダムシの幼虫をお腹で飼う事でダイエットしていると言った芸能人もいました。


寄生虫にはいろんな種類がいる訳ですが、シラミとかダニもその類になり、世間一般としては食卓でアニサキスによる食中毒が有名ですね。
他にもいろいろありますが、その中でも目黒の寄生虫館でミニ解説会をしていた日本住血吸虫についてをまとめてみたいと思います。



日本住血吸虫とは

日本住血吸虫(にほんじゅうけつきゅうちゅう、学名:Schistosoma japonicum)は、扁形動物門吸虫綱二生吸虫亜綱有壁吸虫目住血吸虫科住血吸虫属に属する動物。哺乳類の門脈内に寄生する寄生虫の一種である。中間宿主は淡水(水田や側溝、ため池)に生息する小型の巻貝のミヤイリガイ(別名カタヤマガイ)。最終宿主はヒト、ネコ、イヌ、ウシなどの様々な哺乳類である。日本住血吸虫がヒトに寄生することにより起こる疾患を、日本住血吸虫症という。

Wikipedia より抜粋


実は原因はまだ解明されてはいなかった江戸時代から知られていて、当時は(繰り返す感染による肝障害から)腹水によりお腹が膨れていって、そのまま死に至る奇病とされていたそうです。それが日本住血吸虫によるものだということがわかったのが明治になってからであり、1913年に宮入慶之助が中間宿主としてミヤイリガイを特定しました。地方病といわれ、山梨県の甲府盆地底部、広島県の福山市で多くみられた病気でした。治療法として、プラジカンテルという特効薬は開発されていますが、それだけでは根本的な解決にならないため、田畑に素足で入らないことや、道路の舗装、ミヤイリガイの駆除等、先人達の努力により現在では日本国内での報告例はなくなっているそうです(終息宣言)



日本の成功と世界への活動

もちろん全てのミヤイリガイを駆除することはできないので、日本での生息は確認されているそうです。そして、世界ではマンソン住血吸虫、ビルハルツ住血吸虫、メコン住血吸虫などが未だに問題となっています。日本での終息例をを参考に、フィリピンやアフリカで撲滅を目指した活動が続けられているそうです。



淡水の生水などの皮膚への接触は怖い

このように書くと川の水に触れるのが怖いみたいですが、感染地は全てが特定されたわけではないので、素足などで川などに入るときは気をつけたいものですね。




っとまぁ簡単にこんな感じで理解ができました。


歴史もあり、また医療関係者としてはちょっと感動してしまう内容でした。


寄生虫の検査なんてほとんどする機会はありませんが、覚えていてもよい事柄だと思いました。


なかなか面白い場所でした。


グッズも販売しているので、興味があれば行ってみてください♪


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