仕事は楽しいかね?
この本は以前に山中教授の本を読んでいて、アメリカ後うつ病(PAD)になったときに読んでいた書籍として挙げられていたものです。
興味があって私も読んでみました。
主人公は自ら立ち上げた事業が失敗に終わり、自分なんてこんなもんだって思いながら日々を過ごしていましたが、ひょんなことに世界的な成功者であるマックスという老人に会います。
最初はどうせ成功者の格言みたいなものだと皮肉を言っていた主人公でしたが、だんだんマックスの言っていることは理にかなっている事であるとわかってきます。
「試すことに失敗はない」
マックスこの言葉をいいます。
事業が成功しなかったのは何のせいでもない。ただ、それに対して何も試さなかったからだと。マックスは言うのです。
リーバイスのジーンズを作った人も、チョコチップクッキーも、はたまた心肺蘇生法も。
それを生み出そうとして生まれたわけではなく、もともとは売れ残ったテント用の丈夫な布からジーンズが生まれ、チョコレートクッキーの生地に混ぜるチョコレートをすこし横着して雑に砕いたものを入れて焼いたらチップとクッキーの絶妙なハーモニーが生まれ、精神薬を投与して意識消失ししまった患者を救えなかったからと、悔しく思った内科医がクソっ!と胸を殴ったら患者の心臓が動いた・・などなど。
例えとしては少し極端で、成功は偶然の産物のように聞こえてしまいますが、何もせずに何かが生み出せる訳ではないということだと私は思いました。
これは無理。あれは無理。何かと頭の中で決めつけてやろうと思ったことを諦めてしまうことってありませんか?
大人になっていくにつれてそういうのが多くなっていくように思います。
そのうち、窮屈な考え方に偏ってしまうのではないでしょうか。
無駄だと思ってコツコツ続けてみたことが、何かと化学反応を起こして大きなものになるのかもしれません。
山中教授が最初はがん遺伝子の研究をしていたことが、いまや世界に注目されているips細胞の研究につながったように。
「考えるな。感じろ。」と、映画、燃えよドラゴンの名セリフがあるように。
頭の中で考えていたら日が暮れてしまうのかもしれません。
いばらの道でもとにかく行動してみる事。
模範ではなく自分のオリジナリティを持つこと。
単純なようで、そこに至るまではいろんなものにぶつかるんだと思います。
こんなんじゃだめだと思って転職をしてみたものの、転職先もあまりなじめないこともあるかもしれません。
パートで働いてみたら、正社員との差を感じてしまうかもしれません。生活も大変と感じるかもしれません。お金に汚くなるかもしれません。
文句を言うことは簡単にできます。そして何もしないこともできるし、何かを試しても何も変わらないこともあると思います。
「忘れないで欲しい。試すことは簡単だが、変えるのは難しいということ。」
マックスはこうとも言いました。
運も実力のうちとは言いったとしても、ある程度は偶然もあるのかもしれません。
それもまた、良いんじゃないかと思います。都合の良い神様なんていませんし、とりわけ、私は恋愛の神様は気まぐれだと思っています。
だから、思い詰めて悶々しているよりも、何か前向きに事を進められる人は何かと魅力的なんだと思います。
「仕事が楽しい」なんて、言ったら笑われてしまうかもしれませんが。
実際に、電車が好きだから鉄道会社に就職して、仕事は趣味みたいなものだっていう人もいます。
少し私も読み違えて自論になっているかもしれませんが。
仕事や人生に悩んでいる方に読んでもらいたい本かなと思います。
雑なレビューで失礼しました。
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